★希少本‼️ 喜びの箱　ジョン•メイスフィールド作　石井桃子訳　文学の部屋　評論社

〈解説文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉
★昭和50年（1975年）初版発行。紙カバー付き。
★カバー＝背、表面にヤケ、背の天にヨレ傷汚れ有
　　　　　表紙側天に小破れ有。カバー裏側に多数
　　　　　シミ汚れ有。画像参照。
★本体＝背ヤケ有り、三方にヤケシミ汚れ有。特に
　　　　天の汚れ有。本文紙面内は、やや黄変有、
　　　　経年に比して使用感希薄ですが、小口側
　　　　周辺部に点シミ汚れがやや散見されます。
　　　　画像参照。

　★★上記以外、製本は堅牢で、ご愛読に支障は御座いません。然し乍ら、50年近く経年の古書です。
経年の汚れ等気になる方はお避け下さい。

　「夜中出あるくものたち」の続編です。主人公ケイも、前作より3歳年が大きくなっていますが、時代背景は大きくズレていて、まあこれはこの本だけで十分楽しめるものとご理解下さい。

　ケイ少年が、寄宿学校（英国らしい！）から、クリスマス休暇で自宅のシーキング館へ、列車で帰省するところから始まります。

　冒頭から、怪しい二人組の男や、不思議な老人が出てきたりと、伏線がバシバシに入っています！

　イギリスの列車は個室に分かれているので、ハリーポッターの映画に出てくる列車を想像して読んで頂ければと存じます。お坊ちゃんのケイ少年に似合うシチュエーションですね。

　また、前作も同じくでしたが、イギリスのブルジョワ的食べ物の描写が多々出てきます。とても美味しそうです。

　ランサムのシリーズや、グレアムの川辺にそよ風然り、英国の児童文学には美味しいものが沢山出てきて、イギリス料理は不味いなんて抜かす輩は分かってない！と言いたくなります。

　暖炉の火で炙るソーセージや聖歌隊に振る舞う丸パンと熱いココアなど、シンプルなメニューも素敵ですし、喋る鼠の好物のブクブク煮（子牛の胃袋煮、メギー新しい国へ、のハギスという料理と思われます）など、読んでいるだけで楽しくなってきます。

　とはいえ、話の筋はワクワクする冒険譚、前作共通の敵、魔術師のアブナーや、身体の大きさを変えられる喜びの箱、など、登場人物や小物の不思議さが素晴らしい。是非じっくりと味わって読んで頂きたい一冊です。

　状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。

古書にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。

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