2250 松涛玄機 「昨夜一声雁」 共箱 肉筆 書 掛軸 臨済宗 大徳寺 禅語

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作者名: 松涛玄機
作品名: 「昨夜一声雁」

【状態】

肉筆、紙本、共箱あり。
目立つ汚れなく状態は良好です。

【作者説明】

松涛玄機 (まつなみ げんき)
大徳寺前管長。古心寺住職。
号：玄機宗宥(げんき そうゆう)
大正14年(1925) 北九州市に生まれる。
幼少の頃、荒谷賢城に就いて得度ののち、福岡市博多の崇福寺専門道場にて方谷浩明(12代大徳寺管長)のもとで修業する。
昭和32年 大徳寺派妙湛寺 住職。
昭和62年 大徳寺派古心寺 住職。

【禅語】

昨夜一声雁　「さくやいっせいのかり」

「昨夜、雁が一声鳴いたのを聞いた」
という意味。

そして、この句は対句になっていて
「清風万里秋」（せいふうばんりのあき）
と続きます。

雁という鳥は、
シベリアなどから飛来する
秋冬の到来を告げる鳥です。

「暑いと思っていたら、
もう雁が渡って来る季節になったのか、
としみじみと物思いにふける。
一夜明け、清々しい風が吹き渡り、
秋の気配を感じる」
という情景を表しています。


禅語としてのとらえ方では、
「昨夜一声の雁」は、
修行者が長い修行の末、
ある日、忽然として悟りを開く。

雁の一声から（わずかなことから）
全体を知る、
という意味となり、

そして、
一夜明ければ（悟りを開いて見れば）、
今までのモヤモヤが吹き飛んで、
スカッとした清々しい気分を
「清風万里の秋」と詠んだものです。


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